生活習慣病について

生活習慣病の最大の特徴は、症状が出ないまま全身の血管が傷んでいくことです。痛みもだるさもないので、健診で再検査や経過観察と判定されても、そのまま放置される方が後を絶ちません。

代表的なのは高血圧・糖尿病・脂質異常症の3つで、いずれも長年の食事・運動・睡眠・喫煙・飲酒の積み重ねで発症します。ご自身で手を打てる病気だからこそ、健診で指摘された段階で動けるかどうかが、その後の合併症の有無を分けます。

LIFESTYLE DISEASE

受診をおすすめする方

  • ご家族(両親・きょうだい)に糖尿病、高血圧、心筋梗塞、脳卒中を発症した方がいる
  • 健診で血糖、血圧、コレステロール、中性脂肪、尿酸値のいずれかに再検査や経過観察と書かれていた
  • 20歳の頃と比べて体重が10kg以上増えた、またはお腹周りが目立って大きくなった
  • 朝食を抜くことが多い、食事の時間が夜遅くに偏っている
  • 揚げ物、菓子パン、ラーメンなど脂質や塩分の多いものを口にする頻度が高い
  • 運動をする習慣がほとんどない
  • 寝つきが悪い、または眠りが浅くて朝の疲れが残る
  • 休肝日が週に2日以下
  • 日常的に喫煙の習慣がある

生活習慣病の代表的な疾患

高血圧

血圧が高い状態には痛みもだるさもなく、健診で指摘されても放置されやすい病気です。

ところが血管の内側はその間ずっと圧力で傷つき続け、動脈硬化が進行して、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気のリスクが上がっていきます。

日本人で最も多い生活習慣病であり、診察室と自宅の両方で繰り返し測って、140/90mmHg以上が安定して出る場合に高血圧症と診断します。気温の変化や運動の直後など、一時的に上がった数値は判断から外します。

高血圧の種類

本態性高血圧症

原因となる特定の病気が見つからないもので、高血圧症の約9割を占めます。
塩分の摂りすぎ、慢性的なストレス、運動不足、肥満、加齢、遺伝的な体質といった複数の要因が重なって発症すると考えられています。

二次性高血圧症

別の病気や服用中のお薬の影響で血圧が上がるもので、高血圧症の約1割を占めます。
原因となる病気には、ホルモン分泌の異常、睡眠時無呼吸症候群、腎臓の疾患などがあり、もとの病気を治療すれば血圧も落ち着きます。

糖尿病

食物に含まれるブドウ糖は身体を動かすためのエネルギーとなりますが、血液中のブドウ糖(血糖)を調整する働きを持つインスリンの分泌量が減ったり、作用が弱くなったりすると血糖値が高くなります。こうして慢性的に高血糖状態が続いてしまうのが糖尿病です。
糖尿病の初期症状は、いくら飲んでも喉が渇いたり、頻尿や尿量の増加・慢性的な疲労感などがありますが、自覚症状が乏しいことも多く『サイレントキラー』とも呼ばれています。そのまま放置していると全身の血管に徐々に障害がおきて、様々な合併症を引き起こします。糖尿病の三大合併症は神経障害・網膜症・腎症の3つで、足の壊死や腎不全、心筋梗塞、脳梗塞などをおこす可能性があります。

糖尿病の種類

1型糖尿病
(インスリン分泌障害)

インスリンを作る膵臓のβ細胞が、自分の免疫によって攻撃され壊れる病気です。
生まれつき分泌量が少ない方もいれば、ある時点で免疫の異常反応が始まる方もいます。
β細胞が壊れるとインスリンを十分に作れなくなり、血糖値が上がります。発症のきっかけは現時点でははっきりわかっていません。

2型糖尿病
(インスリン抵抗性)

インスリンの分泌そのものは保たれているのに、その効きが悪くなって発症します。
背景には体質と生活習慣の両方があり、ご家族に糖尿病の方がいる、肥満、運動不足、糖質の摂りすぎがリスクを引き上げます。

糖尿病の3大合併症

糖尿病の本当の怖さは血糖値そのものではなく、全身の細い血管が傷んで起こる合併症にあります。
代表的な3つの合併症は、症状が進行すれば日常生活に重大な支障をきたします。

糖尿病性神経障害

手足の細い血管の血流が悪くなり、神経が傷むことでしびれやこわばりが現れます。
感覚が鈍くなり、進行すると組織が腐敗・脱落する壊疽に至ることもあります。

糖尿病網膜症

眼の奥にある細い血管が傷み、視力が徐々に低下していきます。
進行すると失明に至るおそれがあるほか、白内障を発症するリスクも高まります。

糖尿病腎症

腎臓の毛細血管が傷つくことで、血液をろ過して老廃物や余分な水分を取り除く機能が、徐々に低下していきます。
初期は自覚症状がなく、尿検査でわずかな尿蛋白が見つかる程度ですが、進行すれば腎機能が大きく損なわれ、人工透析が必要になることもあります。

脂質異常症

血液中のLDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪のいずれかが基準から外れた状態を脂質異常症といいます。
健診で「コレステロールが高い」「中性脂肪が基準を超えている」と指摘されても、痛みもだるさも出ないため、何年も放置される方が少なくありません。
その間にも動脈硬化は静かに進み、脳梗塞・心筋梗塞・狭心症のリスクが上がっていきます。

脂質異常症の原因

主な原因は、過食、運動不足、肥満につながる生活習慣の積み重ねです。
生活面に大きな問題がなくても、遺伝的な体質、更年期のホルモン変動、服用中のお薬の影響で値が高くなる方もいます。

脂質異常症の診断基準

診断は採血で行い、LDLコレステロール(悪玉)が高い、HDLコレステロール(善玉)が低い、中性脂肪が高い、のいずれかに当てはまる場合に脂質異常症と判定します。
基準値は「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」に沿って判断します。

左右にスクロールできます

LDL-コレステロール 140mg/dL以上 高LDL-コレステロール血症
120-139 mg/dL 境界域高LDL-コレステロール血症
HDL-コレステロール 40mg/dL未満 低HDL-コレステロール血症
中性脂肪(TG) 150 mg/dL以上(空腹時) 高中性脂肪
175 mg/dL以上(随時)
Non-HDL-コレステロール 170 mg/dL以上 高non-HDL-コレステロール血症
150-169 mg/dL 境界域高non-HDL-コレステロール血症

当クリニックの治療方法

食事療法

食事の組み立てを変えるだけで、血糖値や脂質の値が下がる方は少なくありません。
摂取するエネルギーと栄養のバランスが整えば、血液中に余分なブドウ糖や脂質が流れ込みにくくなり、体への負担が下がるからです。
極端な制限ではなく、必要な栄養を確保しながら摂りすぎを避ける配分を、お一人ずつの食習慣に合わせてお伝えします。

運動療法

体を動かすと、血液中のブドウ糖や脂肪がエネルギーとして消費され、血糖値や脂質の値を下げる効果が期待できます。
さらに継続することでインスリンの効きも改善し、生活習慣病の進行を抑える効果も期待できます。
激しい運動は必要なく、ウォーキングのような無理のない有酸素運動を続けるだけで効果が見込めるのも特徴です。
合併症をお持ちの方には、お体の状態に応じて運動の内容を調整します。

薬物療法

食事や運動の見直しだけでは数値が下がりきらない場合に、お薬による治療を組み合わせます。
お薬は処方された時間と量を守って服用することで効果が安定するため、お薬手帳をご活用ください。

栄養相談について

当クリニックでは、管理栄養士による専門的な栄養相談を行っております。
「お薬を飲んでいるけれど、なかなか数値が改善しない」、
「食事制限が大事なのはわかっているけれど、何から始めればいいか分からない」
そんなお悩みはありませんか?

食事療法は、単に「好きなものを我慢すること」ではありません。私たちは、患者様お一人おひとりのライフスタイルやご病気に合わせ、無理なく、日々の生活に取り入れられる食事の工夫を丁寧にお話しさせていただきます。

毎月、栄養相談日を設定しております。(詳細はお知らせをご覧ください。)
予約制となりますのでご希望の方はスタッフにお声がけください。

NUTRITION COUNSELING

対象となる方

以下のような疾患をお持ちの方が対象となります。

  • 生活習慣病で食事の見直しが必要な方(高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、メタボリックシンドロームなど)
  • 心臓の働きが落ちて塩分や水分の管理が必要な方(心不全、狭心症、心筋梗塞の既往など)
  • 腎臓の働きが落ちてたんぱく質やカリウムの調整が必要な方(慢性腎臓病、高カリウム血症など)
  • 消化器の不調で食べ方の工夫が必要な方(胃潰瘍、慢性膵炎など)
  • 飲み込みにくさがあり、食事の形状や姿勢の工夫が必要な方

※その他のご病気をお持ちの方も、お気軽にご相談ください。

ご利用案内

栄養相談は「予約制」となっております。

  • 相談日: 毎月、栄養相談日を設定しております。日程の詳細はお知らせをご確認ください。
  • 予約方法: ご希望の方は、診察時に医師、または受付スタッフへお声がけください。

料金表

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外来栄養相談料(税込) 3割負担 2割負担 1割負担
初回:30分程度 780円 520円 260円
2回目以降:20分程度 600円 400円 200円

上記に加え、初診料または再診料が必要となります。

ご予約はこちらから

電話受付
0773-77-5277
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電話対応時間
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